///家庭用プリンターについて

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めんどくさい、すぐにヘソを曲げる家庭用プリンター。日本の工業製品の中でも、最も安価でハイテクなのにもかかわらず、使われなくなってしまっている場合も多いと感じます。
しかし今時のプリンターは技術的にも成熟し、安価なプリンターでも上位機種と変わらない精度を期待できると考えられます。プリンターのことをよく知り、ポイントを押さえて使えばとても良い仕事をしてくれる機械だと思います。
まずはプリンターを信頼して、以下、試みられる事をお勧めします。

●両面印刷の準備・プリンターの精度を知る
CD用の付随印刷物では、両面印刷がポイントになりますが、まずその準備として、身近にあるプリンターが、両面印刷が要求される精度で可能なのか、確かめます。
中には自動給紙や自動両面印刷対応のプリンターもあるかと思いますが、先に手差し印刷でプリンターの精度を確かめた上で、同等の精度が自動でも得られるか、見ていく必要があるかと思います。
まず同銘柄同条件で保存されていた均一な用紙を用意します。もちろん未使用の紙がベストではありますが、とりあえず片面が印刷された反故紙でもOKです。歪み(裏に写真等のベタ印刷があるもの等)や折り目のないものを揃えます。
まず印刷範囲は通常(フチなしではなく)とし、極力細い線で用紙の中心付近を貫通する十文字をプリントしてみます。
手差しの差込口に入れ、用紙ガイドで横からぴったり押さえます。
そして何枚か印刷してみて、重ねて光に透かすなどして線のブレを確認します。送り方向の線は用紙の端に近づくにつれブレがひろがり、ハの字になる場合もあるとは思いますが、線のブレが0.5mm以内、すなわち±0.25mm以内に収まっているようであれば、両面印刷に必要な一定の精度を持っていると考えて良いかと思います。
送り方向に対して垂直の(横)線のブレは、プリンタが用紙を噛みこむ時のブレや送り(ローラー)の動作不均一が影響するものと考えますが、これも±0.25mm以内に収まっているようであれば優秀と判断します。また用紙差込口のガイドが連続して印刷しているとだんだん押さえが甘くなってく場合がありますので、何枚か送ったら隙間が生じていないか確かめる必要があります。
メーカーは発表していませんが、±0.25mmという数値は、普及品のプリンターでも状態が良ければおそらく十分にクリヤしている精度と考えます。またその程度の精度があれば、データ上の調整で両面のズレは1mm以下に収まり、表カード裏カードの両面印刷は十分可能と考えます。

●サイト調整?!
精度がわかったら、ブレの中心が極力用紙の中心になるよう、データ上のセンターを調整します。横の線も用紙の中心になるよう調整します。例えは?かと思いますが、エアガンのサイト合わせのようなものです。
信頼できるできるセンターが決まれば、両面ともそのセンターを基準に、ズレが目立たないデザインを考えます。

●写真の印刷は難しい。
今時、安価なプリンターでも、純正の高価な専用紙を使えば、まずまずキレイな写真が印刷できます。しかしながらプリンターは使わなくても確実に消耗劣化する、また劣化のスピードが極度に早い製品です。一般家庭の趣味レベルの印刷頻度で、写真の印刷品質が長期に維持できるとは経験上も、思えません。
個人的には、品質を求める写真は市場のプリントサービスに任せるのが、良策と感じます。

●マニュアルにも書いてあることですが、プリンタは待機中でもプリンタヘッドを乾燥から守るためにインクを消費します。待機中のヘッドの下にはインクの吸収体(綿のようなもの)があって、常時、インクタンクからプリンタヘッドを湿潤し吸収体に吸い込まれるインクの流れがあると思って差し支えありません。プリンタはプログラムされた一定の枚数の印刷を行うと、吸収体が一杯になったと判断して、勝手に使用不能になります。

●プリンタヘッド目詰り解消クリーナー
というものが、何社からか発売されています。この液体の素性はわかりませんが、あるメーカーの開示している使用法によると、ヘッドの目詰まりのメンテナンスの他に、空になったインクタンクにこの液を充填して常時(ヘッドクリーニングの時も)装着しておき、本当に実用のプリントをするときだけ、本来のインクに差し替えるという方法があるようです。
表記クリーナーの発売元のひとつで、キャノンのプリンターについて非常に詳しい情報が得られるサイトがあるのでご案内します。

ジェットプリンタサプライ
 http://printhead.web.fc2.com/shop.htm

プリンタの振舞いが分かっていれば、安価(とも思いませんが)な互換インクでも十分安全に、プリンタを運用できると考えます。

●究極のプリンターはコンビニのマルチコピー機(ネットプリント)=メンテナンス不要のA3カラーレーザープリンター
A3のサイズで印刷ができると1枚から複数のパーツがとれます。
もちろん、A3の印刷は自宅にA3対応のプリンターがあれば実現できることですが、それよりむしろオススメなのは、コンビニのマルチコピー機をプリンターとして使う方法です。データをUSBメモリーなどに入れてお店に持っていっても印刷(セブンの機械では「普通紙プリント」)できますし、「ネットプリント」の機能を使えばデータは登録(アップロード)しておき、店ではプリント予約番号を打ち込むだけで、印刷ができます。ある種の割り切りは要りますが冊子プリント(自動面付機能)を使えばかなり多ページのブックレットも製作可能だと思います。
サイズやデータ形式など制約はありますが、かかるのは1枚00円のプリント代だけ。インクの手当てもいらず非常に経済的。機械の不調に見舞われる家庭用プリンターの災禍からは、完全に解放されます。マルチコピー機を限界まで使いこなせれば、家庭用プリンターはほとんど無用と言えるのではないでしょうか。
以下、ネットプリントのインフォメーションです。

セブンイレブン https://www.printing.ne.jp
ファミリーマート サークルK・サンクス セイコーマート ローソン
https://networkprint.ne.jp/sharp_netprint/top.asp

 

音と映像、印刷物の小ロットデマンド製作。カスタムCD−R,DVD-R製作も!